ヤギ独特の香り。
産地は名前にもなっている南仏バノン高原。栗の葉で、手作業で一つずつ丁寧に包んだ個性的なシェーヴルです。かつては土地のハーブをまぶすだけでしたが、冬場の貯蓄用に、プラタナス・葡萄・胡桃の葉などで包まれたのが始まりでした。使用する栗の葉は、5%の酢を加えた熱湯で煮て十分に殺菌されます。これを7〜8枚ほど使って、ひとつのチーズを包んでいきます。栗の葉にはオー・ド・ヴィを噴霧したりして風味付けをしたりもしますが、特に決まりはありません。プロヴァンスのハーヴを食べた山羊のミルクを使って造られ、そのミルクの香りを、栗の葉の香りが更に引き立てます。しっかりとしまった質感ですが、熟成とともにスプーンですくうほどのやわらかくなります。熟成の段階ごとに楽しめるチーズです。