和菓子 お茶席

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主菓子

お茶会の本席でいただく主菓子(おもがし)。 

お菓子は、お茶をおいしくいただくためのもの。

 

まず、菓銘を聞いて季節感を楽しみ、次に、姿、容、色を目で楽しみ、

そして、香り、質感、味を楽しみます。

 

本格的なお茶会の本席は、お濃茶。 その濃さは普通の人の想像をはるかに超えるもの。

空腹だと胃にかなり負担がかかるので、お茶の前に、お菓子でお腹ごしらえ。

通常、おやつに頂く上生菓子は、ひとつ40g程度ですが、

ここに登場する主菓子は50g級の立派なもの。 そして今回はすべてお餅。 

 

 1月: 花びら餅   2月: 鶯餅  3月: 草餅

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 4月: 桜餅  5月: 柏餅  6月: 麦代餅

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 7月: 笹餅  8月: 桔梗餅  9月: 栗粉餅

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10月: 月見餅  11月: 亥の子餅  12月: 雪餅

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■お餅とは?

「糯米(もちごめ)を蒸し、伝統的な臼と杵を使用して、叩くように加工する。」(Wikiより) 

お餅と団子と饅頭の違いは、材料が違います。

● ネバリが強い糯米(もちごめ)で作るのは、お餅。 
● コシが強い粳米(うるち米)の粉で作るは、お団子。
● 小麦粉で作るのは、饅頭。 

ちなみに、うるち米とは、普段食べているお米のこと。

 

 

 

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  ↓↓↓ 主菓子いろいろ ↓↓↓

 

 

干菓子

お茶会の副席では、和やかに寛いだ雰囲気の中でお干菓子をいただきます。

干菓子とは、水分20%以下の菓子。

昔から、お供えものや、冠婚葬祭のおつかいものとして発達してきました。

 

お砂糖の塊のような干菓子。この砂糖は、分蜜糖と、含蜜糖に分類されます。

 ● 分蜜糖は、白砂糖や三温糖 ・・・ こちらは主に普段使い
 ● 含蜜糖は、白下糖や黒砂糖 ・・・ 白下糖は、高級な和三盆の原料

 

砂糖と澱粉質の粉を木型で固めて打ち抜いて作るお菓子は、「打物菓子」と呼ばれます。

郷土の銘菓にも優れた打物菓子がたくさんあります。 
打物菓子を中心に、干菓子で季節のうつろいを楽しんでみました。 

 1月: 越の雪(新潟)   2月: 花うさぎ(石川)  3月: 貝千年(会津)

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 4月: 吉野懐古(奈良)  5月: 二人静(愛知)  6月: ちどり(京都)

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 7月: 五色糸(東京)  8月: 長生殿(石川)  9月: くりは奈(長野)

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10月: 玉うさぎ(新潟) 11月: 和三盆(徳島)  12月: 麦落雁(栃木)

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打物菓子の代表、落雁

米などから作った澱粉質の粉に水飴や砂糖を混ぜて着色し、型に押して乾燥させた菓子。
成型前に蒸すか、後で蒸すかによって、2種類の製法があるそうです。


 ●蒸して乾燥させた米(糒、干飯)の粉に水飴や砂糖を加えて練り、型にはめた後、
  ホイロで乾燥。


 ●加熱していない米の粉に水飴を加え成型し、セイロで蒸し上げた後、
  ホイロで乾燥。 白雪糕(羹)(はくせつこう)と呼ぶ。

落雁に見た目は似ているけれど、和三盆のみを固めた高級な打物菓子もあります。

 

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和三盆のおはなし

お干菓子に限らず、高級な和菓子に使われる和三盆糖は、手間ひまかけて丁寧に作られます。

まず、白下糖を盆の上で適量の水を加えて練り上げて、
砂糖の粒子を細かくする「研ぎ」という作業を行った後、
研いだ砂糖を麻の布に詰め「押し舟」という箱の中に入れて重石をかけ圧搾し、黒い糖蜜を抜いていく。 この作業を数度繰り返し、最後に1週間ほどかけて乾燥させ完成させるのだそうです。

 

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最後に、再び干菓子の種類

打物菓子は、木枠に砂糖と粉を入れて押し固めますが、
砂糖と粉を薄くのして、クッキーと同じように型を抜く「生砂糖(きざと)」というタイプもあります。
春は梅や桜に、秋は銀杏、紅葉や松葉に型抜きしたものが、茶会に「吹き寄せ」として登場します。

打物菓子のほかにも、「雲平」や「有平」など技巧を凝らした細工もののお菓子があります。
壊れやすいので、出張や旅行の際にぜひお店に足を運び、大事に持ち帰りたいものです。

 

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↓↓↓ 干菓子いろいろ ↓↓↓

年中行事

日本の四季を彩る年中行事。お祝いごとやお祭りに欠かせないのはお菓子。

それぞれのお菓子には、故事に由来する物語りがあります。 

 1月: 七草の六瓢
     (人日の節句)
 2月: 福は内
     (節分会)
 3月: 引千切
     (上巳の節句)

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 4月: 五泉
     (花祭り)
 5月: さる餅
     (葵祭り)
 6月: 水無月
     (夏越祓)

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 7月: 稚児餅
     (祇園祭り)
 8月: おはぎ
     (盂蘭盆会)
 9月: 着せ綿
     (重陽の節句)

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10月: きぬかつぎ
     (十三夜)
11月: 子守柿
     (立冬) 
12月: 柚子
     (冬至)

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暦について、ちょっとお勉強。

■五節句

季節の節目を祝う日。この日宮廷では宴が催されました。

1/7は人日の節句、3/3は桃の節句、5/5は端午の節句、
7/7は七夕の節句、9/9は重陽の節句。

9/9は、陰陽道で最も尊ばれる陽の数字9がダブルなので「重陽」。
1/7は七草、3/3は桃、5/5は菖蒲、7/7は笹、9/9は菊、それぞれ草木と切り離せません。

お祝いの行事にちなむ、雅びなお菓子がたくさんあります。

 

■八節とは (二至二分と、四立)

二至とは、夏至と冬至、 二分とは、春分と秋分、
四立とは、立春、立夏、立秋、立冬

この中でも、立春(2/4頃)は、一年の始めとなる大切な日(旧暦のお正月)

 

この「八節」を細かく分けたのが「二十四節季」
八節に加えて、お天気番組で次のような言葉に聞き覚えがありますね。

小寒、大寒、雨水、啓蟄、清明、穀雨、小満、芒種、
小暑、大暑、処暑、白露、寒露、霜降、小雪、大雪

この二十四節季は、1年365を24等分して15日ごとに区切ったものですが、
それぞれの15日をさらに5日ずつ区切り、順に初候、次候、末候と呼ぶそうです。
24節季×3候=72、これが「七十二節季」です。

立春の初侯は「東風解凍」や啓蟄の次候は「桃始笑」など、花鳥風月にまつわるもの。

菓銘には、これらの節季をヒントにしているものがたくさんあります。

 

■京都の三大祭り

5月の葵祭り(下鴨神社、上賀茂神社)、
7月の祇園祭り(八坂神社)、
10月の時代祭り(平安神宮)

時代祭りは古来のお祭りではなく、平安遷都1100年に始められたもの。
(1984年(明治28年))

お祭りに由来するお菓子もたずねてみました。

 

以上、暦や行事は、Wikipediaや、このサイトでお勉強しました。

関西在住でないと、京都の生菓子はなかなかタイムリーに入手しにくいもの。
こちらのサイトでもお菓子の勉強しています。

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↓↓↓ 年中行事のお菓子いろいろ ↓↓↓

 

花びら餅 末富

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なんといってもお餅が上品。 口当たりも軽い。

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米どころ越後の越乃雪 大和屋

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上品な甘さ。口の中で一気に溶ける。角砂糖がコーヒーに溶けるような儚さ。

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人日の節句 近江たねや

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おめでたい瓢箪型のお菓子。七草で作られている。

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うぐいす餅 虎屋

 

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青い青い鶯粉のうぐいす餅。 こんなに青いのは意外と少ない。

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加賀藩前田家由来の花うさぎ 諸江屋

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花うさぎは、加賀藩前田家の家紋、梅鉢を象った落雁。

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節分 福は内 鶴屋吉信

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京都、鶴屋吉信の「福は内」

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早春の候 草もち 虎屋

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見た目はエレガントではないのだけれど、最近食した草もちの中で、一番、蓬の香りと余韻が強かった。さすがです。

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花見の季節 桜もち(関東風) 虎屋

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道明寺粉を使った、粒々のお餅ではなく、薄い皮で巻かれた桜餅。

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会津藩の菓子司(駄菓子)長門屋の貝千年

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ハマグリの中に入っている和三盆のお菓子。 貝あわせやおはじきは昔から女の子の遊び。

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引千切(ひちぎり) 末富

 

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お雛様の定番。ひちぎり。あこや餅とも呼ばれるそう。

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桜の里 吉野懐古 松屋

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 砂糖と葛を打ち固めたお菓子。 溶けて葛の香りがふわっと口に残る

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花祭りの五泉 近江たねや

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仙太郎の歳時の和菓子。 4月8日はお釈迦様の誕生日

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柏餅 虎屋

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右が味噌餡、左が御膳餡。柏の葉っぱの香りも良い。

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尾張名古屋 二人静 両国屋是清

尾張の御用菓子司、両国屋是清は、寛永11年創業(1634年)

「二人静(ににんしずか)」は、11代が自宅の庭に咲く白い花、「二人静(ふたりしずか)」からひらめいたもので、和三盆のほんのりとした甘さが特徴。

さる餅 宝泉堂

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140年ぶりに復活したという申餅(さるもち)。下鴨神社の氏子の宝泉堂製。

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麦代餅 京都松原の末富

 

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五月下旬は、麦の刈り入れの繁忙期。 農作業の後でいただく麦代餅。むぎてもちと読む

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先斗町駿河屋 ちどり

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京都、三條大橋から、狭い先斗(ぽんと)町通りを下ること3分

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水無月という銘のういろう 仙太郎

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涼しげなお菓子。白い台はういろう。黒い台は黒糖の入ったういろう。

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新緑の候 笹餅 虎屋

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虎屋では「笹衣」と名づけられています。

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乞巧奠に因んだ五色糸 虎屋

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七夕の日、今は笹に五色の短冊に願いを書いて結びますが、
昔は、機織・裁縫の上達を願って笹竹に「結び糸飾」がられたのだそうです。

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祇園ちご餅 三條若狭屋

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京都、祇園祭りの頃に配られるお餅。

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盛夏 桔梗もち 鶴屋吉信

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桔梗。 風車のようなデザインで見た目にも涼やか。

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加賀百万石の銘菓 長生殿 森八

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日本三大銘菓、長正殿。 加賀米の落雁粉と和三盆からなる口どけのよい干菓子。

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今西軒 おはぎ

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五条通り南に入ったところにある今西軒。小さなおはぎ屋さん

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栗粉餅 虎屋

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栗の香たっぷりのきんとん。  とても上品な甘さ。

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北信濃、小布施のくりは奈 小布施堂

生栗落雁

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着せ綿 末富

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9月9日は、重陽の節句。 

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仲秋の名月 月見餅 鶴屋八幡

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里芋の形をしたあんころ餅。仲秋の名月は、芋名月とも呼ばれるそうだ。

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中越国上弥彦神社の玉兎 糸屋

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新潟県、弥彦神社の参道にある老舗、糸屋

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きぬかつぎ 近江たねや

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きぬかつぎとは、里芋。 仲秋の名月の日、限定のお菓子

 

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亥の子餅 虎屋

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茶道のお正月は炉開き。その茶席のお菓子は亥の子餅

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阿波の特産、和三盆 富士屋

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 徳島は、和三盆糖という高級砂糖で有名。ずばりその名を銘にしたお菓子

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柿 榮太楼総本舗

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上品な、柿を模した生菓子。 日本橋の榮太楼。

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雪餅 末富製

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純白の生地の上に、きらきらと光る雪の結晶。

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上州館林 麦落雁 三枡屋

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群馬県館林の銘菓、麦落雁。 とても香ばしい。 見た目も上品。

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冬至のお菓子 柚子 翠江堂

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柚子をかたどった薯よ饅頭。近所の翠江堂で購入。 

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栄太楼総本舗 黒飴

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日本橋方面でお買い物をするときのパーキングの近くに栄太楼の店がある。

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富山出張 銘菓

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月世界。

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節分 末富

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きんとん製の赤鬼、青鬼。 白隠元が散らしてある。

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節分 甘春堂のきんとん

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赤鬼と青鬼 京都の甘春堂の節分のお菓子

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節分 練馬のあわや惣兵衛

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郷土菓子、あわや惣兵衛、練馬のお菓子やさん

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雛祭のお重 虎屋

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三段のお重を仕立ててくれる。中身は好きな組み合わせで。(ただし、この写真は一段のお重)

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上巳の候 蛤 虎屋

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貝合せは、平安時代、宮中の女の子のお遊び

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雛祭 金沢の村上

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金沢の村上。雄雛と雌雛。

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京都出張 賀茂葵 宝泉堂

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下鴨神社、宝泉の半生菓子

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パステルなお月見だんご 末富

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15個のカラフルなお団子。 菓銘は「風流団喜」

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