Year Project 2012のテーマは、和菓子
和菓子とともに、四季おりおりの風物や、行事を楽しみました。
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1月 花びら餅 | 2月 鶯餅 | 3月 草餅 |
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4月 桜餅 | 5月 柏餅 | 6月 嘉祥 |
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7月 蕨餅 | 8月 涼菓 | 9月 菊花 |
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10月 栗菓 | 11月 紅葉 | 12月 椿餅 |
Year Project 2012のテーマは、和菓子
和菓子とともに、四季おりおりの風物や、行事を楽しみました。
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1月 花びら餅 | 2月 鶯餅 | 3月 草餅 |
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4月 桜餅 | 5月 柏餅 | 6月 嘉祥 |
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7月 蕨餅 | 8月 涼菓 | 9月 菊花 |
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10月 栗菓 | 11月 紅葉 | 12月 椿餅 |
お茶席の初釜に供される花びら餅。正しくは、「菱葩餅(ひしはなびらもち)」
Wikiによると、
「菱葩餅とは、平安時代の新年行事「歯固めの儀式」を簡略化したもので、
600年にわたり宮中のおせち料理の一つと考えられてきた。 歯固めの儀式は長寿を願うもの。
餅の上に赤い菱餅を敷き、その上に鮎の塩漬け、瓜などをのせて食べていた」
とのこと。
そのおせち料理を、室町時代から続く京都の老舗、川端道喜が、試行錯誤を経て、
裏千家の初釜のお菓子に仕立ててたのだそうです。 明治時代、裏千家11代玄々斎の頃のお話し。
おせち料理といえば、お雑煮。
関西のお雑煮は、丸餅と、にんじん、牛蒡、里芋、大根など根菜入り、白味噌仕立てです。
和菓子屋さんの花びら餅に、牛蒡や白味噌が入っているのも納得。
各店、白味噌餡の味、とろとろ加減が個性豊か。いつかは川端道喜の花びら餅も戴いてみたいものです。
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花びら餅Collection
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末富の花びら餅は、見るからに上品な羽二重餅。口当たりもふんわり。 |
虎屋の花びら餅は、関西と関東でお餅の質が異なる。今回は銀座店で購入。 |
鶴屋吉信の花びら餅は、結び昆布つき。ほのかな赤菱の襲も美しい。 |
仙太郎の花びら餅は、袱紗牛蒡が2本入り、白味噌餡もたっぷり。 |
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↓↓↓ 花びら餅いろいろ ↓↓↓
七十二候の立秋の次候(中盤、5日目以降)、黄鶯睍睆(鶯が山里で鳴き始める)
残念ながら、住まいの近くで鶯の鳴き声は聞けないのだけれど、お菓子屋さんの店先に鶯もちが並ぶと、春の訪れを感じるものです。
紡錘形のお餅を左右にひっぱり、淡い緑のうぐいす粉を纏わせて鶯に見立てたお餅。
うぐいす粉とは、青大豆からつくるきな粉。 普通のきな粉は大豆の粉ですが、うぐいす粉は青大豆。
鶯豆(グリーンピース、豌豆、えんどうまめ) の粉ではないのですね。
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鶯もちCollection
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若草色の虎屋の鶯もち。 触ると壊れそうなくらい、ふわふわ。 |
大阪高麗橋の菊屋のお城の口もち。うぐいす餅の元祖と云われている。 |
東京日本橋の長門の鶯もち。 ほんのり青い鶯粉が香ばしい。 |
大阪今橋の鶴屋八幡の鶯もち。 柔らかくて良く伸びるお餅は求肥製。 |
↓↓↓ 鶯餅、いろいろ ↓↓↓
二十四節季、雨水の末候(終盤)の「草木萌動」(草木が芽吹き始める)
枯野原に、いち早く緑をもたらしてくれるのは蓬(よもぎ)。
蓬は、キク科の雑草。 生命力が強く、香り高い薬草。 葉っぱの裏は、白っぽい薄い毛で覆われている。
蓬の若菜はアクが少ないので、葉っぱの煮汁にも十分香りが残ります。 煮汁の粘り気成分(白い毛に由来)が草もちの弾力性の秘密なのだそうです。
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草もちCollection
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若 |
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若 |
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↓ 老舗虎屋の草もちは、蓬の香りが口いっぱいに広がる。
↓ 名古屋のむらさきやの草もちは、薄皮がとてもデリケート
↓ 銀座空也の草もちの銘は、草求肥。のびやかなお餅。 姿は、端正にして粋。
↓ 向島の志”満ん草餅は、「じまんくさもち」と読む。寺社詣やお花見で親しまれた古い店。
↓ 名古屋の餅文総本店の蓬ういろうは、春限定。ういろう元祖の店。
↓ 帯広の六花亭の草もちは、蓬の香り一杯。5月半ばに店先に並んでいました。
二十四節季、春分の次候(中盤)、「桜始開」
春分の日は昼と夜の長さが等しくなる日。例年3月20、21日頃。
そして、その次候とは+5日の25,26日頃。
桜といえば入学式を思い浮かべる関西出身の私。 関東では、桜は卒業式のイメージなのだそうです。
そして、桜といえば、桜もち。 これも関西と関東で姿容が異なることを大人になってから知りました。
関西は、道明寺製のお餅。関東では、薄皮製。
桜の葉の下の正体を暴くのに、なんだかどきどき。
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桜もちCollection
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ほんのり桜色の関東風の皮がとても上品な虎屋の桜もち
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銀座空也の桜もち は、真っ白な薄皮が桜の色香りを引き立たせる |
桜の名所、茗荷谷、播磨坂近くの一幸庵の桜もち3種
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関東風の長命寺やまもとの桜もち。向島、隅田川の畔の桜餅専門店 |
関西風、道明寺粉を使った鶴屋吉信の桜もち
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三越のセレクトコーナー菓匠庵の嵐山鶴屋壽は嵐山料亭の桜餅 |
名古屋の菓匠川口屋の桜餅、2枚の葉からのぞく淡いさくら色 |
名古屋錦のむらさきやの桜餅 は、黒砂糖入りの薄皮、薄墨桜 |
名古屋の餅文総本店の桜ういろうは、春限定品。葉っぱの粉がアクセントに |
名古屋の菓匠、両口屋是清の桜もちはぽってりとしたういろう製 |
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↓↓↓ 桜餅いろいろ ↓↓↓
五節句のひとつ、端午の節句。 端午の節句といえば、粽と柏餅。
昔の記憶をたどっても、お茶席で、粽をいただいたことはあっても、柏餅は思い出せない。
どちらにしても、お作法が試されそう。
粽はエレガントに笹の葉を取り去るのに苦労しそうだし、
柏餅は、黒文字で切り分けるのが難しそう。
子供の頃、手土産にいただき大事にいただくのは粽、おやつにばくばく食べるのは柏餅だったような気がする。
端午の節句には、粽なのか? 柏餅なのか?
京都の宮中を中心に中国の故事にちなむのは粽で、江戸発家系繁栄を願う武家の風習に由来するのが柏餅なのだそうです。(Wikiより)
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粽、柏餅Collection
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まずは、粽から
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れんこん餅が入っている、京都紫野和久傳の西湖 ぐるぐる巻きでなく食べやすそう。 |
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柏の葉っぱでくるんだ柏餅
虎屋の柏餅は、御膳餡(左)と味噌餡(右)の2種類
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↓ 目に鮮やかな緑の葉っぱでくるまれた京都仙太郎の柏餅も美味しそう。 |
江戸時代の風俗の百科事典「守貞謾稿」によると、柏餅の葉っぱの表、裏で、漉し餡か味噌餡かを見分けていたそうです。写真手前が葉っぱの表を表面にして巻いた小豆餡の柏餅。
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茅の葉でもなく、柏の葉でもない端午の節句のお菓子
岐阜の大口屋の三喜羅。 柏餅ではないのだけれど、同じ季節にいただくサルトリイバラの葉で包まれた麩饅頭、かなり硬い葉っぱ。包むというより、挟んでいただく感じ。
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美濃の緑屋老舗の朴葉(ほほば)餅。 中は柏餅と同じ。(上の麩饅頭と同じ位のサイズ。 葉っぱはかなりでかい! お取り寄せすると枝つきで届きます。) |
六花亭のべこ餅は、かなり異色。 牛のようにTwo Tones Colour
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北海道では、端午の節句といえば、「べこ餅」。 初めて聞く言葉です。 |
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さて、粽は笹の葉、柏餅は柏の葉で包んだお菓子。
ネットで調べているうちに、他にもさまざまな葉っぱのバリエーションがあることを知りました。
そもそも関西以南では、昔、柏の葉っぱは希少だったのですね。
それから、
粽には、「小豆の羊羹粽」と「葛の水仙粽」や、「白下糖製」などがあり、
柏餅には、漉し餡、粒餡、味噌餡など色々な餡だねがあることも知りました。ここから、柏餅。 餡だねも、葉っぱも色々。
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七十二候の立冬の初候(初旬)、山茶始開(「つばきはじめてひらく」と読むのだそうです。)
花の少ない冬、つばきにしても山茶花(さざんか)にしても、貴重な存在。
椿餅は、冬から初春にかけてのお菓子で、源氏物語にも登場する古くからのお菓子。
昔は蹴鞠の会の後に、梨や柑橘とともに戴いたようです。
これから、少しずつ見つけては、Collectionに加えていきたいと思います。
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椿餅Collection
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博多の鈴懸の椿餅は、深緑の葉っぱからのぞく真っ白な道明寺製。 |
強いニッキの香り、虎屋の椿餅は道明寺製 |
名古屋の川口屋の椿餅は、真っ白でつややかな羽二重製 |
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↓↓↓ 椿餅いろいろ ↓↓↓
山菜のわらびの地下茎の澱粉を水で溶き練り上げたお餅。
きな粉や黒蜜をかけていただく。
わらびの澱粉は希少で高価なので、馬鈴薯、甘藷(さつま芋)、タピオカ、葛の澱粉で作ることが多いのだそうだ。
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蕨餅Collection
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下鴨、宝泉のわらび餅。真っ黒なお餅は、蕨の証
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名古屋、川口屋のわらび餅。お餅と餡が同じ柔らかさ。口の中で一体化 |
茗荷谷、一幸庵のわらび餅。ご主人は昔、名古屋の川口屋で修行されたのだそうです。 |
ぽってりとした仙太郎のわらび餅
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八重洲口、桜通りの長門。
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北大路、嘯月の焼き蕨餅 |
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↓↓↓ わらび餅いろいろ ↓↓↓
お茶席のお菓子はもちろん、郷土の銘菓にも栗のお菓子が一杯。
見た目もかわいい栗。そのまま餡に混ぜても、栗粉にしても美味しい栗。
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栗菓Collection
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↓↓↓ 栗菓いろいろ ↓↓↓
秋はお茶会のシーズン。手入れの行き届いたお庭を眺めながら、お茶を楽しむのに最適な季節。
紅葉の意匠のお菓子も楽しみ。食べるのが惜しいほど綺麗なお菓子。
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紅葉の和菓子Collection
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鶴屋吉信のきんとん
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虎屋の「木の間の錦」
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うさぎやの季節の和菓子。
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仙太郎、老玉と季節の小箱
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鶴屋吉信の秋襲(かさね)
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末富の紅葉の羊羹。地面に敷き詰められた紅葉 |
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↓↓↓ 紅葉の和菓子いろいろ ↓↓↓